悪玉菌と免疫の暴走の関係①

腸内フローラブームはまだ続いていますが、腸内細菌の研究を始めた時から違和感がある通説があります。

それは、善玉菌:日和見菌:悪玉菌の比率が*:*:*というものです。

この説をはじめに唱え始められたのは、腸内細菌の神様の「光岡先生」だそうです。あの腸内細菌のバイブルを書かれた先生です。

%e5%85%89%e5%b2%a1%e5%85%88%e7%94%9f(バイブルの後ろの写真)

先生は、一般の人にもわかりやすく伝えたくて、この説を唱え始められたそうですが、先生ご自身は、悪玉菌とか善玉菌とかいうものはないと考えておられるそうです。

リラ子は、腸内細菌叢の研究を始めたときから、この説に対しては、すごく違和感があったのですが、神様がいわれていることだし、テレビとか本でも誰でもいっているので、私が異論を唱えたところでどうもならないと思い、周りの人にだけ話していました。

でも、今回、腸内細菌の語り部としてと書くことにしました。

善玉菌といわれている乳酸菌やビフィズス菌だって、実は100%人間にとっていいことばかりをやっているわけではなく、人間にとって都合の悪いこともやっています(脱抱合)*1

日和見菌でダメ菌みたいにいわれているバクテロイデスだって、今ではやせ菌でいい菌だとまでいわれるようになりました。(やせ菌については異論があるのですが)バクテロイデスは割となんでも好き嫌いなく炭水化物を食べて、体にいい短鎖脂肪酸をつくるので、いつかはいい菌だといってあげたいと思ってました。

悪い菌の代表選手みたいなウエルシュ菌も、体の外では食中毒を起こす毒はつくりますが、体のなかではつくらないそうです。

悪玉菌といわれているクロストリジウムだって人間にとっていいこともしています。たとえば、クロストリジウム シンデンスという菌は、大腸がんを増やす2次胆汁酸という物質をつくる代表選手のとても悪そうなやつですが、実はこの菌がないと、免疫が正常に働かないということが最近わかったのです。(免疫が暴走して病気になる)*2
腸内細菌たちもそれぞれ人間がまだわかっていない力があるそれぞれが大事な子たちで、そこをまるごといい菌叢にして関係をよくするのも悪くするのも、宿主の私たち人間が食べるものによります。

いい菌悪い菌と一方の面だけを見て決めつけないで、人間関係のように、お互いを認め合う関係、まるごと自分の中の菌たちを認めて、よい関係を、自分が毎日食べるもので、築いていきたいなと考えています。次回はもう少し詳しく説明します

*1 せっかく肝臓で無毒化した胆汁酸(抱合体)を、毒に戻してしまうのです(脱抱合)。

*2 免疫は活性化されたほうがいいように思いますが、実は活性化しすぎると、自己免疫疾患(リウマチとか炎症性腸疾患など)などの病気になってしまいます。なんでも行き過ぎはよくないのです。その暴走を抑えるには腸内細菌が必要なことがわかり、今のところ17種類の菌種が見つかっています。17種類のうちどれかがいればいいわけでなく、17種類まるごと全部のセットが必要だそうです。17種類全部をちゃんと育てるために、私たちは何をしたらいいのか?

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