万病の元になる「スカスカ腸」

腸の中は体の中のようですが、実は外です。竹輪みたいなものです。

この腸の中には、いいものと悪いものがたくさんあって・・・
1個1個の腸の細胞の隙間に、門番がいて、
体に必要なものは通して、体に必要でなかったり毒のものは通さないようにしています。

この門番(赤丸)を、タイトジャンクションといいます。*1
(細胞と細胞の間のくっついている部分で、開いたり閉まったりして、ものを通しているというイメージです)

門番をよく調べるといろいろなタンパク質(ZO-1など)が並んでいるのですけど、私もよくわかりません(^^;) 両開き扉のようなものです。

この扉が壊れて、なんでも体に入ってしまう状態を「スカスカ腸」と名付けました。

腸がスカスカしているので、腸内細菌、悪玉菌も善玉菌も腸から出ている絵です。
実際は菌だけでなく、体にとって「毒」や「アレルギー反応の原因物質」も腸から出て行って、体にはいります。

そうすると、どうなるか・・・
体に良くないものが腸の中にはいるので、腸が炎症を起こします(IBD, IBS)。
さらに、その体に必要でないものが、血液の中にもはいるので、体中にまわって、全身の炎症も起こします。

転んで怪我をした時のような急性の炎症は必要なのですが、いつまでもずううううと炎症状態になっていると(慢性炎症)、いろいろな病気の原因になります。


前に書いたブログがこれです。
https://arterio.co.jp/2019/06/12/dysbiosis/

この図には載っていないのですが、
慢性腎不全も「スカスカ腸」と関係があるそうです。*3

慢性腎不全のマウスは、スカスカ腸で、腸内には、尿素やアンモニアが増えていたけれど、
食物繊維を与えたところ、腸内フローラが改善し、短鎖脂肪酸が増え、スカスカ腸が改善し、
腸内の「尿素」や「アンモニア」や「尿毒症原因の前駆物質クレゾールやインドール」が減ったそうです。

慢性腎不全は年取った猫に多い病気です。
ネコのエサにはタンパク質が多いので、腸内フローラが悪くなり、短鎖脂肪酸があまりできないので、「スカスカ腸」になるのも原因の一つと考えられますね。

30年前に飼っていたリラ子の長女のネコも、慢性腎不全でした。

缶詰の方がいいかと思って与えていたのですが、ドライフードのほうが難消化性の炭水化物も入っていて、腸内がアルカリになりにくいので、腎不全になりにくいですね。そのころは知らなかったんです。ライラちゃんも開発してなかったし・・・飲ませてあげたかったなあ。

ライラちゃんを与えている腎不全のネコさんで、獣医さんに不思議がられるくらい元気な子もいるそうですが、
腎不全になる前に、腸内フローラを整えて、短鎖脂肪酸を作らせて、スカスカ腸にならないようにしてあげてくださいね(^^)/

さらに、スカスカ腸はオナラの原因にもなります。スカスカ腸だと未分解の食べ物も入ってしまうからです。
わかりやすい漫画入りはこちらです。
https://arterio.co.jp/lp/lp2/

補足情報:
ライラック乳酸菌をラットに与えたところ、短鎖脂肪酸が増え(左のグラフ)、スカスカ腸は改善されました(右のグラフ)。*4

ライラック乳酸菌の動物実験での短鎖脂肪酸量

参考文献:
*1 鈴木卓弥,消化管の上皮細胞間経路を調節する食品成分に関する研究 http://www.nougaku.jp/award/2012/5-suzuki.pdf
*2 大野, 亜鉛栄養治療, 2018: 8:50-57.
*3 鈴木腸管タイトジャンクションバリアの重要性と食品成分による制御, ミルクサイエンス, 2020;69:180-186.
*4 Yeonmi_Lee. Improvement of bile acid-induced disorders by synbiotics. Hokkaido University, 2016, PhD thesis.

 

 

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