膨満感を解消して、快適な生活!

膨満感を解消して快適な生活
膨満感を解消して、快適な生活!

膨満感の原因は?

膨満感とは、お腹が張った感じのことです。つまりお腹の中でガスが発生しているのです。ガスをつくるのは腸内細菌。ただしライラック乳酸菌はガスをつくりません。

食べたものは、胃 → 小腸 → 大腸を通って消化されます。栄養が吸収されるのは主に小腸。大腸では栄養はあまり残っていません。それで大腸には消化吸収した後のカスが流れてきて、大腸にいる腸内細菌のエサになります。この状態ではあまりガスはしません。

どういう時にたくさんガスが発生するかというと、それは二つあって、小腸で腸内細菌が増えた時と、大腸に消化吸収されていない栄養が入ってきた時です。カスではないおいしいエサに出会ってしまうと、腸内細菌は喜んでいっせいに食べてガスをつくります。つまり消化不良があるとガスを発生するのです。特に腸内細菌が育っていない(=腸内環境があまりよくない)場合は、大量のガスが発生したり、膨満感が強くて苦しくなる場合があります。

膨満感を解消するには?

実は膨満感を解消するのは大変難しい問題なのです。医師に相談すると、それはストレスだから気を楽にしなさいとか、精神科をすすめられたりします。わかったふりをしていますが、実は原因がわからないのです。私たちの研究では、ストレスの影響は多少ありますが、決してあなたが異常なのではありません。

いま多くの方が膨満感で困っています。その原因は、意外なことにアレルギーの一種なのです。オナラがたくさん出て困っている方は、何かの食べ物に体が反応している可能性があります。

乳製品やたまご、小麦、大豆などに体が反応して、消化不良を起こしてガスが発生します。最も多いのは乳製品に対する反応です。まずはヨーグルト、チーズ、乳酸菌飲料、牛乳などを、2日ほどやめて様子をみることをお勧めします。

食べ物が敵になる

誰でもお腹を壊すことがありますね。そんな時に、腸の壁に小さな穴が開いて、腸の中のものが体の中にもれ出ることがあります。これをスカスカ腸と言っています。腸の中は体の外です。「ちくわ」のようなものを想像してください。ちくわの穴が腸の中に相当します。食べ物でも体にとっては異物ですので、敵と思って抗体というものをつくり、その記憶が残ります。

次に同じ食べ物を食べたときに、体は敵が来たと思って、この抗体をたくさんつくって戦います。このときに食べ物の消化が悪くなり、小腸の中に未消化の食べ物があふれて、小腸にいる菌たちがそれを食べてガスをつくるようになります。腸内細菌は小腸ではあまり増えないのですが、このような消化不良が続くと小腸で腸内細菌が増えてしまいます。これがいわゆるSIBOといわれる状態と考えられます。

腸内細菌が発酵してガスをつくるのは主に糖質ですが、脂質も消化不良を起こして大腸に入るとたくさんガスをつくります。アレルギーの原因になっているのはタンパク質で、先ほどあげた乳製品や卵などです。

対策は反応する食べ物をやめてみる

これを治すには、まず体が反応する食べ物をやめることです。その間に腸内環境を整えて、スカスカ腸を修復します。そうすることで、また食べられるようになります。

発酵性の糖質をすべてやめる必要はなく、アレルギーの原因となっているタンパク質だけ、しばらくの間、がまんしてみましょう。アレルギー性の炎症を起こすもとは、主にIgGという抗体で、半分に減るまで約3週間ほどかかります。その間、その食べ物を食べないのはつらいので、できるだけがまんして、食べたいときは食べても大丈夫だと思います。原因さえわかってしまえば、気持ちも楽ですし、人に会わないときに食べればいいだけです。

そのようにできるだけアレルギーの原因を避けながら、スカスカ腸の修繕を行いましょう。ライラック乳酸菌は、腸内細菌を活性化して、腸内で酪酸(短鎖脂肪酸)をつくる環境を整えます。酪酸は腸の細胞の栄養となって、腸を修復することができる唯一の成分なのです。

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