有胞子性乳酸菌は、世界中で数株が研究または製品として生産されています。日本では1949年に中山博士が緑麦芽から採取した株が有名です。

一般の有胞子性乳酸菌は菌体を培養したあと、菌体だけを取り出して、乳糖などを保護剤を加えて乾燥します。菌体は乾燥すると直径1マイクロメータ程度の芽胞だけになります。菌末の大部分は保護剤が占めます。

乳糖は乳糖不耐の人が飲むと下痢になりやすく、腸内フローラに影響します。不必要な乳糖はできるだけ摂取しないことをお勧めします。

また一般の有胞子性乳酸菌は芽胞単独ですので、摂取して消化管内に入り、濡れて数時間たつと発芽の方にスイッチが入りますが、実際に発芽するのは栄養状態によって大きく変化します。発芽に必要な条件が満たされるのは遠位小腸から近位大腸あたりまでで、ここを通りすぎてしまうと発芽せずに出て行ってしまいます。

ライラック乳酸菌は大豆の培養液で増殖した後、培養液ごと乾燥してオカラの微繊維に固定します。

 

腸の中では様々な腸内細菌が競い合って栄養を奪い合いますので、なかなか栄養にありつけません。ライラック乳酸菌はオカラの微繊維に芽胞と栄養が固定してあります(オカラカプセル)ので、腸の奥まで行ってもライラック乳酸菌はこの栄養を利用することができます。次の写真は濡らしたオカラカプセルの中で増殖しているライラック乳酸菌です。

オカラカプセルの中のライラック乳酸菌

ちょっとわかりずらいですが、茶色の部分がオカラで、オカラの割れ目の中の紫色がライラック乳酸菌です。このようにオカラカプセルに守られて、腸の奥まで到達して、腐敗しやすい腸の奥の環境を整えます。

もう一つオカラカプセルの効果として、発芽率が3倍以上になる点があります。先に栄養に出会わないと発芽しないで出て行ってしまうと書きましたが、ライラック乳酸菌は常にオカラカプセルの栄養と接していますので、発芽の効率が極めて高いのです。

このようにライラック乳酸菌は少ない菌数で大きな効果を発揮します。菌数が多いほうがいいと思っている方がいるようですが、実は少ないほうがいいのです。その理由はこちらです。