テレビで「○○」が腸にいいという情報が流れると、「○○」ばかり毎日せっせと摂る人が多いと思いますが、いくら腸に良くても極端な食事は弊害の方が大きいものです。

オリゴ糖やイヌリンなどの水溶性食物繊維を摂ると、これらを分解して酸をつくる菌が活性化しますが、同時にガスをつくる菌も活性化します。腸内環境が健全ならば、このガスを処理する菌も徐々に増えてきて、通常の生活では問題ないレベルに落ち着くのですが、新しい食生活をしてしばらくはこの対応が間に合わないために、お腹がはったりオナラが出たりします。

腸に良い食べ物を摂りたいという気持ちから、特別なものに手が出がちですが、普段食べなれていないものを無理して摂ろうとすると、腸内細菌はすぐにはそれに対応できません。

不溶性食物繊維はウンチのカサになり、便通を促進する効果がありますが、腸内細菌は不溶性食物繊維を分解できませんので、酸もガスも作ることはありません。

果物や野菜などに含まれる食物繊維の量は高々100g中数gですから、必要量を野菜や果物でとろうとするとかなりのボリュームを食べなければなりません。現実にはなかなか難しい話となります。

一番いい方法はやはりバランスの良い食事です、昔ながらの主食である米やイモ、豆などに含まれる難消化性のデンプン(レジスタントスターチ)が腸内細菌を活性化する成分として最も有効であることが報告されています。

これらの難消化性のデンプンは日常日本人が食べなれている食材ですので、腸内細菌が対応しやすく、ガスが出にくいのでお勧めです。

ちなみにこれらのデンプンを食べるとお腹がゴロゴロして非常に苦しいという方は、小腸に腸内細菌がたくさんいる小腸細菌異常増殖(SIBO)の可能性がありますのでこちらをご覧になってください。

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