普通の乳酸菌は大腸に1gあたり数百万個が生息していますが、同じくらいの数が小腸の大腸側にも生息しています。

通常、腸内細菌は大腸に入ってから急激に増えます。ビフィズス菌などは小腸では数千万個ですが、大腸に入ると一気に増えて約百億個になります。

しかしビフィズス菌が多いのはどうも日本人だけのようです。乳酸菌やビフィズス菌に限らず腸内細菌は、小腸で少なく大腸に入ってから増えると考えればいいと思います。

消化管内の腸内細菌の分布(上)と年齢による変化(下)
(ともに光岡,2002)

 

このように乳酸菌は小腸で、ビフィズス菌は大腸と決まっているわけではありません。どちらも大腸で増えて腸内細菌として働きます。

小腸(回腸)と大腸(盲腸)の間は回盲弁で閉じられていて、蠕動運動で内容物が押し出されたときに便が開きます。この時大腸にいる腸内細菌が小腸に上がってくると考えられます。動物はお腹がすいている時間に大きなぜん動運動がおこって、小腸の中をきれいにします。この時に小腸にいる菌も大腸に押し出されるのですが、この大きなぜん動運動がおこらないと小腸に菌が残ることになります。

小腸に乳酸菌が多く、ビフィズス菌が多い理由は十二指腸で分泌される胆汁酸に対する耐性の問題です。

腸内細菌は大腸にいてこそ、本来の役割を果たします。小腸に腸内細菌が上がってくると小腸細菌異常増殖(SIBO)という状態になり、オナラが大量に出たりしますので、小腸にいる菌はむしろ良くありません。

ライラック乳酸菌は大腸で発芽して発酵するように製法を調整してあります。しかも発芽する位置が大腸内でばらついて大腸の奥までしっかりカバーしますので、便性を改善して便通を整える作用が高いのです。