腸内細菌にとっての水溶性食物繊維(オリゴ糖)について(腸内細菌の立場から考える食物繊維④)

腸内細菌の立場から考える食物繊維④

まずは、ウンチの量とかたさを操作する方法の復習です。

ウンチの量が少ない時→ウンチのカサが少ないので、消化しにくいもの(不溶性食物繊維といわれているごぼう、レンコン、オカラ、切り干し大根、キノコなど)を少し多めにとるようにする。

②ウンチが柔かったり固かったりする時→消化しにくい不溶性食物繊維を少し減らす、または菌のエサになる主食(米豆イモ)のデンプンを増やす。

そして、ウンチをみて、よければ、少し続けてみる、だめだったら、量をかえてみるとかして、ウンチで判断してみてくださいね。

それでは、菌が食べることができる食物繊維、オリゴ糖編です(^^)/

最近有名になっているオリゴ糖は、水溶性食物繊維に含まれていて、大腸に届いて、善玉菌の代表のビフィズス菌のエサになり、ビフィズス菌を増やすことができます。

オリゴ糖は、玉ねぎやらっきょ等に入っているフラクトオリゴ糖(FOS)が有名ですが、少ししか入っていないので、玉葱やらっきょなどの食品で、ウンチを柔らかくするまでたくさん食べるのは大変です。手軽にたくさん摂りたい方は、シロップや粉末が販売されていますので、そちらがおすすめです。

リラ子的には、フラクトオリゴ糖が、昔から研究されていてエビデンスもしっかりしていますし、原材料は砂糖で、オリゴ糖以外の成分は砂糖なので、好きです。

明治さん https://www.meiji.co.jp/health/oligo/index.html
日本オリゴさん https://www.nihon-oligo.co.jp/

ラフィノースもエビデンスがしっかりしているいいオリゴ糖ですが、、砂糖大根(ビート)に含まれていて、砂糖をつくるときにできるので砂糖の消費量が減っているために、ラフィノースの生産量が減っているそうで、残念です。

ニッテンさん https://www.nitten.co.jp/raffinose.html

そして、ほとんどのビフィズス菌は、ほとんどの種類のオリゴ糖を食べることができます。

オリゴ糖資化性2上から二つ目のB. bifidumは、赤ちゃんに多い種類で、オリゴ糖の好き嫌いがあるようですが、大人の主なビフィズス菌は、1つ目のB.adolescentisなので、オリゴ糖の種類をすごく気にしなくても大丈夫です。

あとビフィズス菌だけでなく、バクテロイデス属の菌もオリゴ糖を食べることができるので(上の表の青い枠)、小腸に大腸の菌が多い人(下痢したりオナラやゲップがでる人)はよく噛んだり、食間をあけて、小腸にいる大腸の菌を減らしてからのほうが、オナラがでないのでいいと思います。
https://arterio.co.jp/2017/01/06/bukubuku1/

オリゴ糖の欠点は、大腸のはじめのほう(右側、小腸のあと)で菌たちに食べられてしまうので、後ろのほう(肛門に近い方)(下行結腸、左側)には届きにくいことです。

大腸
それで、ウンチをやわらかくするためには、オリゴ糖をたくさん食べないといけないので、酸ができるときに、ガスができて、おならがたくさん出てしまう人もいます。(ビフィズス菌だけが食べればガスはでないのですが)

でも、デンプンは、大腸の真ん中から終わりの方にも届いて、菌のエサになって酸の元になるので、無理してたくさん食べなくてもいいし、ゆっくり菌が食べていくので、一気にぼこぼこガスにもなりにくいです。

デンプンとオリゴ糖の表だから、いい腸内フローラにするために、オリゴ糖をたくさん食べるのではなく、主食に含まれているデンプンも是非食べてほしいです。

筆者について

%d