腸内フローラの研究の続きのお話です。

2001年(H13)39歳で大学に戻って、北大農学部の浅野先生に
「ウンチ好きだよね~」といわれて、
次の日から腸内細菌の研究を始めた話は前に書きました。

腸内フローラ研究のバイブル

その後、「腸内フローラの研究はうんちを調べます」にあるように
毎日、自分のウンチをとるところから始まりました。

腸内フローラの調べ方といいウンチについて

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学生さんが描いてくれたその頃のリラ子似のウンチ

なぜかといったら、ヒトの場合、お腹を裂いて、腸内細菌をとれないから
でたもので調べるしかないからです。

さて、自分のウンチをとらないと研究できないことになったリラ子は
毎朝真剣です(^^)

ウンチがでないとその日の実験ができない、水没してもだめだからです。

たくさんとっておいて、使えばよかったのですが、
そのころはうまく保存できる方法をしらなかったのです。

とってから、悪くならないように、こっそり冷蔵庫にいれたら・・・
夫に怒られました。

検便容器(そのころはまだファルコンチューブ)から、にょろにょろと菌なんかでてこないので
ウンチが悪くなったらどうしてくれるの!と、真剣に怒り、勝ちました(*^_^*)

その後、でたウンチを全部とるという光岡先生方式は
他の人からウンチをもらいにくいだろうということで

ウンチのはじめと終わりで菌叢が違わないかを調べるため
便器の上で、ウンチを混ぜているところを夫にみられて

「最低!」といわれたりもしました(*^_^*)

(光岡先生方式は、ビニール袋に1回分のウンチを全部とって、混ぜる方法です。
DNAをとるのは0.1gでいいので、残りの200gどうしていいんだか、
トイレに流す?生ごみ?それまでどこに保管?
理研のように大きな冷凍庫がないと
残りのサンプルの置き場所にも悩むのです)

ウンチを上手にとれるようになったら、
そこに交じっている腸内細菌のDNAをちゃんととるという研究らしいミッションになりますが

そのころ、ウンチからDNAをとるキットがなく
(いまはウンチDNAキットが売ってます)
論文をよみながら、こそこそDNAをとることを繰り返していました。

なんでこそこそかというと・・・

滅菌生理食塩水で、まずはウンチを洗うのですが
(正確にいうと、生理食塩水で縣濁して、遠心分離して、上澄みを捨てる)

その上澄み液をいちいちトイレに捨てにいかないとならない。

かといって、実験台でためるのも。。。。臭いし、ばっちい~

茶色い液体を、こそこそと、トイレに捨てにいったものです。

ふっと思ったのですが、こんな話、書き続けていいんですかね~(*^_^*)

まあ、研究の苦労話?なので面白がってくれる人もいると信じて、続けます。

試行錯誤を繰り返して、まんべんなく腸内細菌のDNAをとれる方法を開発して、
(理研の辨野チームの坂本先生にもお世話になりました)

次にそれを増やすPCRに進みました。

そうそう、「腸内細菌の世界」という腸内細菌のバイブルを浅野先生に渡されて
「DFA3というオリゴ糖を食べた時の腸内フローラの変化について調べる」というのが
ミッションだったのですが
元々培養法で調べてといわれていたのです。

バイブルは培養法の本だったので。

でも、時代はDNAの時代。

培養法でとれなかったものを、もう一度培養法で挑戦してもとれないだろうと思って
「DNAでやります!」と先生に宣言。

といっても、そのころはDNAとったことがなかったんですね~(*^_^*)
PCRの技術以前に卒業していて、学校の先生からの転職でしたから~
やったことがないのに、信じられないですよね~リラ子(^^)

それからDNAで腸内フローラを丸ごと調べれる方法を調べて・・・
その当時T-RFLP法というのとDGGE法っていうのがあって
http://www.appliedbiosystems.jp/website/jp/applinavi/naviappage.jsp?APCD=391&APMCD=392&APSCD=393&APLCD=411
https://ja.wikipedia.org/wiki/DGGE
https://en.wikipedia.org/wiki/Community_Fingerprinting
https://en.wikipedia.org/wiki/File:Step-by-step_procedure_of_using_DGGE_analysis_in_microbiology.pdf
T-RFLP法は理研の辨野先生チームがやっていて
自分一人でそのチームと張り合うのは無理、
(張り合うつもりでいたというのが怖いもの知らずというか身の程知らずというか(^^))

DGGE法は、海外ではウンチでやっている論文が1つあったけど、日本ではない。
よし!この方法でやろうと思って!

でも、道具なかった・・・

買うと200万・・・どうしようかなあ~と思って
とりあえず農学部に日曜だったけど調べにいったら

ドクターコース3年のインドネシアからの留学生のスジャーヤさんがいて

「あれ~どうしたの~」っていうので
「DGGE法っていうのをやろうと思ったのだけど」といったら
「僕、月曜に食加研にDGGE習いにいくよ~」という奇跡の言葉!

神様っているんですね~

スジャーヤさんは日本語の達人、今はバリのウダヤナ大学の先生で、とてもいい人です。
世界微生物学会(少し名前が違うような)が札幌で開催されたときに、天皇陛下にもお会いしたずるいヒトです(*^_^*)。
(りらこは入り口で手を振ってた)

で、次の日、スジャーヤさんと北海道食品加工研究センターの長島先生のところに伺って
DGGEの機械の使い方などなどを教わって・・・

これはいけると感じで、
浅野先生に機械を買ってもらい
それから、来る日も来る日もDGGE法の検討に明け暮れたのでした。

つづく・・・

おまけ:検便の時にお役に立つかもしれないので・・・
①まずは水を流して、便器の斜面を濡らします。
②トイレットペーパーを適当に畳んで、斜面に置きます。
③うんちをします。
これだと水没の可能性は少ないですが、最近のトイレは斜面がきつく、
しかもたまる水が多いので、新しいトイレを使用している方は難しいかもしれません。