腸内フローラが悪いとくさい臭いができて肌も悪くなる

久しぶりに出席した日本農芸化学会で、驚くことがいくつかありましたので ご紹介します(^^)/

(1)便秘になると吹き出物がでたり、乳酸菌を摂っていいウンチになるとお肌が綺麗になるということは、経験的に知られていますが、その研究は聞いたことがありませんでした。以下、シンポジウムの発表内容に、論文等の内容を加えました。

①ウンチの中の腐敗物質の一つであるフェノール類の原料のアミノ酸(チロシン)をマウスに食べさせたところ、大腸(盲腸)内容物だけでなく、血液中や肝臓、皮膚中にも蓄積していることがわかりました。(ということは腸内細菌がつくった腐敗物質は全身をまわって、皮膚にもたまるものがあるということです)

②そしてマウスのウンチからとったフェノールをつくる菌Morganella morganii)を、他のヘアレスマウスの腸内にいれたところ、マウスの肌は表皮細胞の分化が異常になって、肌のくすみ(黄色くなった)まであったそうです。(腸内細菌の一種がフェノールをつくっていて、それがくすみにも関係あり。でもマウスの肌のくすみって(*^_^*)、それに初めて聞いたフェノール産生菌、よくとれたなあ)

③普段乳酸菌等を食べている人に、食べないでもらったら、血液中のパラクレゾール(というフェノール類の物質)が増えて、表皮細胞の分化が悪くなり、角層の水分含量も減ったけれど、オリゴ糖を含む乳酸菌をとったら、元に戻ったそうです。(マウスだけでなく、人間でも確かめられました。お肌の水分量まで関係あるとは。それに普段とっているのに3週間もとらなかったって、大変だっただろうなああ。体張った実験(^^))

④健康な女性40名で、プラセボ対照試験をしたところ、オリゴ糖入り乳酸菌飲料をとると、血液中のフェノールが減って、冬にもかかわらず、皮膚の水分量は減らなかったそうです。さらに、肌の細胞が整った方もいたそうです。

ということで、
さらにざっくりと・・・
腸内細菌がつくった腐敗物質(フェノール)は吸収されて、血液を流れて皮膚にたまって、皮膚の細胞分裂をおかしくして、くすみや乾燥を引き起こす。けれど、乳酸菌等をとって、腸内フローラをよくすると、腐敗物質も減って、肌がよくなるということがわかりました\(^o^)/ 2009~2013年のヤクルトさんの研究内容です。

Iizuka Rら、Microbial Ecology in Health and Disease.2009.21:50-56(さっき論文フリーで落ちたのに、今はおちないの~)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24936360
https://www.yakult.co.jp/news/file.php?type=release&id=135996845498.pdf

ということで、便秘や臭いウンチの方は、腸内フローラをよくすると、吹き出物ができないだけでなく、美肌になれる可能性がありますから、おやつばっかり食べずに、腸内細菌たちにもエサをあげてくださいね(^^)/ お返し、ちゃんとしてくれますよ~\(^o^)/

おまけ:学会のお楽しみは人に会えること(^^) 先輩と食べたごちそう\(^o^)/

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筆者について

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